福島第一原発の2号機では、事故で溶け落ちた核燃料と周囲の構造物が混ざり合った核燃料デブリの試験的な取り出しに向けた作業が9月10日に始まりましたが、9月17日になって、取り出し装置の先端に付いている2台のカメラで映像が確認できなくなる不具合が発生しました。
東京電力は、3週間近くカメラの復旧を試みてきましたが、10月7日には、故障した可能性があるとして交換することを発表しました。
放射線量の高い原子炉建屋の中で安全に行えるかどうか模擬訓練で検証した結果、早ければ来週から交換作業を始め、2週間程度かかるとする見通しを、10日示しました。
ただ、順調に進むかは不透明なほか、その後の手順や工程は、今後、精査するとしていて、デブリを取り出す時期のめどは立っていません。
東京電力は作業の現状について、機器の調整を行っているところで、中断しているわけではないとしていますが、カメラを交換する事態については事前に想定していなかったとしています。
取り出し装置は、5年前に同じ2号機で行った核燃料デブリをつかむ調査で使われた物と同じタイプですが、今回の製造、運用を担当したのは別の企業でした。
福島第一原発 核燃料デブリ取り出し “中断” なぜ長期化?
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