報告書によりますと、2021年3月、福岡県宗像市にある東海大学付属福岡高校に通っていた当時2年生の男子生徒が、所属する剣道部内でのいじめの被害などを訴える遺書を残して自殺しました。
学校は法律に基づく「重大事態」として認定し、第三者委員会を設置して調査した結果、男子生徒が10人以上の部員の前で上級生たちから粘着テープで体を畳に貼り付けられ、下着を脱がされたり、その様子を撮影した動画をSNSでほかの生徒に拡散されたりするなど、10件におよぶいじめ行為を認定しました。
そのうえで第三者委員会は、男子生徒が自殺した原因について家庭環境などを含めた数々の事実が相まって引き起こされたとして、自殺の直接的な原因は特定できないと結論づけています。
一方、福岡県によりますと、生徒の遺族は法律に基づく再調査を求めていて、県は「現在、検討している」としています。
男子生徒の母親は「第三者委員会は、息子の気持ちに丁寧に寄り添ってくれることなく、自殺の直接的な原因は分からないと判断しており、この点をとても残念に思います」などとコメントしています。
福岡 宗像 高校生自殺 第三者委 いじめ認定も原因特定できず
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